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2022年1月6日木曜日

バルミューダフォンの値付けと開発費の考察

 バルミューダフォンをネタに再生回数を稼ごうとしているYouTubeコンテンツが多い中で、下記のYouTubeはタイトルは過激だけど、このユーチューバーのバルミューダは誰に向けてこのスマホを作り、ビジネスとして成り立たせたのかという考察は非常に論理的で納得できた。


https://youtu.be/1ROZO1Ph01c

性能と値付けのギャップがあまりにも大きく普通のスマホユーザーはバルミューダフォンを買わないことは、バルミューダも百も承知で、狙っているのは、ITリテラシーが低い情報弱者の熱狂的なバルミューダ信者だという。

バルミューダ的にはソフトバンクと組むことで確実に2万台は確定できる。

一方、ソフトバンク的には、端末を売って儲ける意図はさらさらなく、最終的にはたたき売りをしたとしても情報弱者のバルミューダ信者に売ることで2万台分の新規回線契約を取り付けることが出来るというメリットがある。

新興家電メーカーのバルミューダのブランド力で27億の売上を確定させたビジネス手法は凄いが、ただし、このユーチューバーも指摘しているように、顧客に不誠実な点は今後のビジネスにどう影響してくるかは懸念点として残る。


酷評YouTubeコメント

https://youtu.be/rzorP3oBZ10

フォローYouTubeコメント

https://youtu.be/BgIlAzqQ--o


ちなみに、バルミューダフォンの開発費原価を推測してみた。


まず、バルミューダフォンの売上見込27億で市場売値10.5万なので、販売企画台数は約2.6万台と推定。


京セラ開発費 流用編集設計5億 (1.9万/台)

 ハード開発(機構設計・基板設計・金型費用) 3億

 ソフト開発(UIカスタマイズ・アプリ開発) 2億

材料原価 2万/台 → 5.2億/2.6万台

マージン 5.4億 (2.1万/台)  (粗利率35%)

京セラ卸値 6万/台


バルミューダ購入台数 2.6万台 (総額15.6億)

バルミューダマージン 10.5-6.0=4.5万/台 (11.7億) (粗利率43%)

仮に粗利率35%とすると売値は8万 (マージン 2万/台 総額5.2億)

普及価格帯の性能スペックなので、デザイン等のこだわりのブランドコストを加えても微妙に高く感じるこの値付けにしておくべきだったのでは?

多分、京セラもバルミューダの世間知らずな強気の値付け設定にビックリしていたのではないか?

ただし、SBへ納品を取り付けた(多分2万台)時点で、その分の売上(21億=10.5万×2万台)は確定出来ているのでビジネスとしては成功していると言える。

SIMフリーで自社売りする残りの6000台が最悪1台も売れなくても利益は確保できている。

4.5万×2万台-6万×0.6万台=5.4億

多分、最低でも5億の利益をあげる前提であの値付けがされたのかもしれない。

実際にその値付けと性能のギャップで多くのYouTubeチャンネルで酷評されているが、その裏ではそのYouTubeチャンネルのPPVを増やすためのネタとして多くユーチューバーに購入されているというのも事実だ。


ちなみにSBにも10.5万/台で納入しているとするとSBは売値(14.5万)の0.72で納入している事になる。


仮に京セラ名義でこのスマホをSBに10万台で納入を取り付けた場合、

開発費 5億 → 0.5万/台

材料原価 2万/台

粗利率35%とした場合の納入価 3.8万 (売上38億  粗利13.3億)

SB販売価格 5.2万 (バルミューダフォンの約1/3)

性能的に他社並みな妥当な値付けになった。

ただし、京セラ名義だと世間の目はあのデザインのままだと10万台は厳しいかもしれないので、素直に普通のデザインで普及価格帯のデザインのコンパクトスマホになるだろう。